【介護事故】家族に電話で事故の説明と謝罪をする際のポイント

介護の知識等

介護の仕事をしていると、

大きい小さいはありますが、介護の事故に出くわすことがあります。

その時に、家族の方への報告が必要になってきます。

報告を怠ると、あとから内出血が見つかったり、実は骨折していたなど

わかったときに、家族から「そんな事故聞いていない」と不信に思われたり、

お叱りを受けることもあります。

大きい小さいに関わらず、事故が起こった際は速やかに家族に連絡し、

今後どのようなことが予測されるかを説明しておくことが、大切です。

私の職場では、

基本的には、現場の介護職が家族に連絡をしています。

それは、

現場の介護職が利用者や事故の状況を一番知っている立場にあるからです。

第一報の報告は、現場の介護職が行い

その後の対応によっては、

相談員や介護支援専門員に引き継ぐこともあります。

私自身の経験で言うと、

たくさんの家族の方に、電話で事故の報告を行ってきました。

はじめの頃は、緊張して、うまく話せず、言葉に詰まってしまいことがあり、

不信がられたり、お叱りを受けたこともありましたが、

今では良い経験になったと感じています。

今でも、緊張はしますが、話すときの内容や流れを把握しておくと、

説明がしやすくなります。

この記事では、家族の方への電話での事故の報告のポイントについてまとめてみました。

①事前に情報をまとめる

まず電話をする前に、事故の状況についての情報をまとめておきます。

  • いつどこで、どのような事故が起こったのか
  • 今、入居者がどのような状態なのか
  • 場合によっては、医療職に確認を取り、医療的な情報も集めておく

そうすることで、電話で詳しく説明を求められたときに答えられるようにしておきます。

もちろん、現時点でわかっていないことはわからないと説明する必要があります。

例えば、転倒して骨折しているかどうかわからない場合は、

「これから病院へいき検査を行う予定です」などと説明をします。

②電話をしたら基本的なマナーを

どの家族に連絡するかを確認します。

私の職場の場合、

緊急時の連絡先が決められているので、そこに電話を行います。

家族によっては、事故や緊急時の連絡先と、普段の連絡先が異なる場合もあり、

確認しておく必要があります。

電話をかけたら、まず名乗りましょう。

「○○施設の介護職の○○です」と

施設名と、職種、名前を名乗ります

そして、

「今、お時間よろしいでしょうか」と相手の都合を聞きましょう。

相手の場所によっては、移動中であったり、電車の中などであれば、

時間をずらす必要があります。

相手にも落ち着いて話を聞いてもらえるように伺うようにしましょう。

電話をかける側も、なるべく静かな場所で、

他の入居者や職員の声が聞こえない場所で電話をかけるようにしましょう。

③いつどこでどのような事故が起こったのかを説明する

日中に事故が起きた場合は、その日のうちに報告を行い

夜間の場合は、事故の内容にもよりますが、

翌朝に連絡することが多いです。

そして、具体的に事故の状況を説明します。

  • いつ(時間)
  • どこで(場所)
  • どのような事故(転倒、誤嚥等)
  • 職員はどうしたか
  • 利用者の状態

を伝えるようにしています。

例えば、

「今日に○○時ごろに、食堂で椅子から立ち上がられた際に、ふらついて転倒をしています。

その際に、職員が駆けつけて対応したのですが、頭を床にぶつけてしまい、

看護師をすぐ呼び診てもらっています。」

 

「本人の状態としては、大きな傷や、腫れたり、赤みが出たりすることなく経過しています。」

 

「また、受け答えもできていて、本人は『大丈夫だ』と話されています。」

 

「ただ、頭を打っていますので、念のため、病院で診てもらった方が良いと考えています」 

 

「病院への付き添いは、こちらの職員で対応しますので、

診察後、再度連絡することになると思いますが、よろしいでしょうか?」

 

なるべく専門用語は使わずに、わかりやすいように伝えています。

④原因を説明する

考えられる範囲でいいので、事故の原因を説明します。

例えば、

「夜に寝れてなくて、昼間に眠気がきて転倒してしまったのではないかと考えています」

 

「靴底がすり減っていて、滑りやすくなっていたのが原因だったのではないかと、職員の間では話し合っています。」

 

等々、事故後のアセスメントの内容をわかりやすく説明します。

⑤事故後の対策について説明をする。

同じような事故を起こさないために、今後の対応をどうするのかを説明します。

例えば、

「本人がふらついてもすぐに支えられるように、職員が見守りしやすい環境で過ごしてもらおうと考えています」

「靴が滑りやすくなっているので、新たらしい靴の購入を考えていますが、よろしいでしょうか」

などの説明をします。

まとめ

事故の説明を電話で家族に説明する際に、

私が実際に大切にしているポイント並べてみました。

施設によっては、誰が連絡するかや、

事故の内容によっても、報告する・しないはあると思います。

また、家族によっても対応は、様々かもしれません。

ただ、初めて電話をするときは、緊張したり、うまく説明できなこともあります。

怒られたり、どなれたりするのではないかと、不安になることもあるでしょう。

だからと言って、報告を怠ってしますと、あとから大変なことになることもあります。

上記で説明したポイントを押せえつつ、落ち着いて冷静に説明することを心がけましょう

例え怒られたり、どなられたりしても、

感情的にならずに、冷静に受け止めることが大切です。

「このような事故を起こしてしまい申し訳ありません。」

「心配をかけるようなことを起きてしまい申し訳ないです。」

などの謝罪の言葉を述べたりしています。

また、入所時や、サービスの利用開始時の契約の際に、

どの程度、事故についての説明が出来ているかも確認しておくとよいと思います。

職員の配置状態の説明をし、利用者を見守りが難しい時もある事や、

高齢者は、些細なことで、事故やけがをしやすい存在であることなど、

前もって説明があれば、家族の方の理解も促すことが出来ると思います。

いつ来るかわからない事故に備えて、

まずは、自分の職場の契約時の説明について、

上司や相談員に確認したり、

事故の際の家族の連絡について、職員間で確認しておくのが

良いかもしれませんね。

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