これから、介護施設で介護職として働こうと考えている方へ。
老人保健施設で6年、特別養護老人ホームでも6年働いた私(ひろゆき)が、
ふたつの介護施設で働いた経験から、介護職として得られる経験の違いついて、お伝えします。
そもそも介護施設で働くことで得られる経験とは
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介護の業界で、働くとなると、
家から通う通所型のデイサービス、
家に来てもらう訪問介護などありますが、
介護施設では、24時間にわたって、要介護者の介護をすることになります。
デイサービスや訪問介護などの在宅介護は、要介護者の生活の一部分を介護するイメージですが、
施設介護では、生活の場が施設になるので、要介護者の生活全体を見ていくことになります。
そのため、在宅介護と比べると、介護職として得られる経験は多いです。
介護職として、介護施設で経験を積んでおくと、基本的な技術は嫌でも身につくので、
スキルアップを目指す方には、おすすめです。
介護施設には様々なタイプがありますが、
ここでは老人保健施設と特別養護老人ホームについて紹介します。
老人保健施設とは
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通称:老健と呼ぶことが多いですが、
リハビリ施設や中間施設(特養と在宅の間)といった言われ方もしています。
基本的には入居者の在宅復帰を目指した施設になります。
具体的な特徴としては以下のポイントがあげられます。
入所期間は3カ月
入居者の入所期間が原則3カ月と定められています。
原則なので、場合によっては3カ月以上の入所も認められています。
そのため介護職として、
3カ月ごとに入居者が入れ替わるので、
たくさんの要介護者との出会いがあり、
経験をたくさん積むことが出来ます。
要介護1~5
要介護1の方から、要介護5の方まで、
介護の量が少ない方もいれば、多いい方もいるといった感じです。
そのため、様々な状態に応じた要介護者に合わせて介護をすることが求められます。
そのため、介護職として幅広く経験を積むことができます。
医療スタッフが多い
医師、看護師、理学療法士、作業療法士など、
たくさんの医療スタッフと連携して仕事をすることが多いです。
また、老健の施設長は、基本的には医師でなければなりません。
そのため、介護の知識だけでなく、医療についての知識を学ぶことができます。
もちろん介護職は医療行為は出来ませんが、
知識として、医療の事を知っておくと、役に立つことも多くあり、
医療職からの信頼も得ることが出来ます。
病院や診療所が併設されていることが多い
老健は介護施設の中では、医療職が多く、
また、病院や診療所が併設されていることも多いです。
そのため、施設の入居者の状態が、急に変化したときは
すぐに併設している病院に入院することもできます。
逆に、併設している病院から退院して、
在宅復帰に向けて、老健に入所される方も多いです。
特別養護老人ホームとは
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通称:特養と呼ばれています。
終の棲家なんて、呼ばれたりもしますが、
具体的な特徴としては以下のポイントがあげられます。
終身施設
在宅での生活が困難となり、
入所される方がほとんどです。
中長期的に入所される方で、人生の最後を過ごされる方が多いです。
そのため、介護職としては、
人生の本当の最後をどのようにケアしていくか、ということが求められます。
老健と違い、入れ替わることがほとんどないので、
入居者とじっくり向き合うことができます。
要介護3以上
要介護3以上なので、
移動手段が車いすや寝たきりの方が多いです。
あと、体が元気で歩ける方でも、認知症が進んでいて、在宅での生活が難しい方もいます。
老健と比較すると、介護の量としては多くなることがほとんどでしょう。
生活施設
医療施設ではないので
医療やリハビリ寄りの老健と比べると自由度は高いです。
老健では考えられなかったのですが、
毎晩、お酒を飲む方もいますし、居室に家から持って来た家具を置いたり、
思い思いに過ごされている方が多いです。
また、生活施設なので、老健のように医療職の割合は少ないです。
入居者の急変時には、自ら判断して、助けを呼んだり、
動かなくてはならないこともあります。
スペースが広い
老健と比べると、スペースは広いです。
老健は、リハビリ施設なので、スペースも限りがありますが、
生活施設である特養は、ゆとりがある作りになっていることが多いです。
まとめ
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私自身の経験から言うと、
老健では広く浅く経験が積むことができて
特養では深く経験が積めるといった感じです。
ただ老健でも、ほぼ特養のように介護度の高い方ばかりが入所しているところもあります。
また、老健では医療職の割合が、特養と比べると多いですが、
特養でも診療所を併設していたり、24時間看護師がいるところもあります。
職場を選ぶ際は、老健と特養の違いでけでなく、
ひとつひとつの施設の違いについても見ていくことが、
今後のためにもなると思います。
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