介護事故が起きてしまったら、落ち込まないための考え方と、事故を防ぐための3つのポイント

介護の知識等

介護事故が起きてしまった時に、

自分のせいでと落ち込んでしまったり、することありますよね。

特に介護の仕事をはじめた新人の方に多いのではないでしょうか。

よくある介護事故

介護の仕事をしていると、介護事故は、必ず経験すると思います。

介護事故とは、具体的にどのような事故か、よくある3つの介護事故を紹介します。

転倒・転落→骨折

歩行が不安定になりふらつい時や、椅子から立ち上がった際に転倒する。

車いすに座っていて姿勢が崩れた時や、ベッドから起き上がった際に、転落する。

こういった事故がよく起こります。

高齢者の場合、骨も弱くなっていることもあるので骨折することもあります。

誤嚥・誤飲→窒息・誤嚥性肺炎

飲み物が誤って気道に入ってしまう。

食べている物が、のどに詰まってしまう。

これも起こりやすい事故の一つです。

転倒・転落の事故と比べると、食事形態を変えることで、防げる事故でもあります。

人為的なミス

よくあるのは、服薬の間違いや、間違った介助方法をしてしまった場合。

センサーの電源をオフにしていて、気づいたらベッドから転落していた場合などのあると思います。

これは、あきらかに介護職側が、不注意での事故です。

忙しくて、夜勤明けで判断力が落ちていて等、そういった理由があげられることが多いです。

介護事故を防ぐために

介護の仕事は、落ち込んでいる暇もないぐらい忙しい時もあります。

ここでは、簡単に介護事故を防ぐための3つのポイントを紹介します。

ハインリッヒの法則とヒヤリハット

「1件の重大事故の裏には、29件の軽微な事故と300件のけがに至らない事故がある」という法則です。

300件のけがに至らない事故があるとは、300件のヒヤリハットと言えます。

ヒヤリハットとは、安易なネーミングですが、

介護事故に繋がりそうな「ヒヤリ」としたこと、「ハッと」したことの事です。

危ない!けどセーフだった。見たいなケースですね。

1件の重大事故の裏には、300件のヒヤリとしてハッとしたケースがあるということです。

何が大切かというと、

重大な事故を防ぐためには、

ヒヤリとしてハッとしたケースがあった時に、

何かしらの対策を取ることが必要だということです。

よく観察すること(アセスメント)

ヒヤリハットだけでなく、日頃から高齢者の様子をしっかり観察することが大切です。

高齢者は、個人差はありますが、老化により心身の機能や能力が落ちていきます。

その変化に気づくために、よく観察することです。

昨日と比べてどうであったか、

交代制の勤務なら、前回出勤したときより、

変わりはないかということをよく観察することです。

特に嚥下(飲み込む力)や歩行の様子など、

誤嚥や転倒などの事故に繋がりやすい能力は、しっかり見ておく必要があります。

高齢者によっては、波があり、調子が良い時と悪い時もあると思います。

その点も踏まえて、しっかり観察しましょう。

チームで共有し、ケアを見直す。

そして、ヒヤリハットや、日々の様子を、チームで共有しましょう。

介護記録として残すこと、申し送りなどで口頭で伝えることが大切です。

また、カンファレンスなどがあれば、そこでもしっかり伝えていきましょう。

そして、嚥下(飲み込む力)の能力が落ちている様子があれば、

食事形態を飲み込みやすい物に変える。

歩行能力が落ちてきているのであれば、歩行の補助具や車いすなども検討が必要です。

ただ、

高齢者は、老化により心身の能力が落ちていきますが、

介護は、その能力を落とさないようすることが基本となります。

安易に、食事形態の変更や、移動手段の変更は、別のリスクを生む原因にもなるので注意が必要です。

まずは、他の職種も含めたチームで共有するが大切になります。

介護事故が起きて、落ち込んでしまったら

高齢者が転倒し、骨折させてしまった。

食事中に、誤嚥し、窒息。そのまま救急車で運ばれてしまった。

こういった介護事故が起こると、落ち込みます。

特に、まじめな方、責任感が強い方、抱え込みやすい方に多いのではないでしょか。

そのことで、介護の仕事を辞めてしまうこともあると思います。

理想は介護事故ゼロだけど

はっきり言うと、介護の事故はなくなりません。

この仕事をしている限り、誰もが経験することだと思います。

また高齢者は、老化により様々な心身の能力が落ちていきます。

そして、高齢者は「死」に近い存在です。

そのため、自分の能力を見誤り、事故を起こしてしまいます。

最悪の場合、「死」に直結してしまうこともあります。

なので、高齢者と関わる私たち介護職は、

高齢者介護の仕事をしたことのない人と比べると、

介護事故を経験する確率が圧倒的に高いということです。

高齢者介護の仕事をしている限り、

介護事故を経験するのは、必然なのです。

誰の責任!?

責任感ある介護職であるためにも、

個人に全く事故の責任がないとは言いませんが、

その前に、介護はチームで行うものです。

介護職だけでなく、他の職種や

上司や、施設長、経営責任者等、

すべての職員に責任があるといっても良いです。

なぜなら、「どうすればその事故を防げたのか」と誰もが考えることが出来るからです。

施設長なら、職員の配置に問題はなかったのか、

直属の上司なら、日頃から、現場の様子を把握できていたのかなど、

事故を防ぐために考えることはたくさんあると思います。

たまたま、あなたが事故に当たってしまっただけなのです。

またその事故が、事故を防ぐためのよりよいチーム作りのきっかけにすることもできます。

それでも、、【自分自身と向き合う】

とはいっても、

やっぱり、落ち込むと思います。

なので、誰か話しやすい人に話を聞いてもらったり、

休みの日に、気分転換をして出かけてみたりするのも良いと思います。

ずっと落ち込んでしまって、抱え込んでしまうのは良くないです。

だけど、誰にも話せず、外出する気にもなれない場合は、

本を読んで自分自身と向き合ってみるのも、良いと思います。

私のおススメは、以下の2冊です。

やさしくわかる認知行動療法

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表紙に「認知(考え方のクセ)を変えると、つらい気持ちがラクになる!」と書かれていますが、

自分自身の考え方のクセを気づき、修正するための方法がいくつも紹介されています。

私自身、この本を読んで

どちらかというと、まじめで完璧を求めすぎる傾向に気づき、

考え方を改めることにより、大変、ラクになりました!

いろんな図があって、わかりやすく、おすすめの一冊です。

マインドフルネス

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一種の瞑想法で、わかりやすく簡単に説明がされています。

瞑想というと、なにか宗教的な、怪しく感じる方もいるかもしれませんが、

これは宗教的要素を排除した、科学的で、

いつでも、どこでもできる瞑想法です。

気持ちを切り替えたり、頭の中のもやもやとした感じをなくすのにおすすめの方法です。

CDもついているので、聞きながらマインドフルネスを実践してみるのも良いと思います。

詳しくはこちらの記事から

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